脚の症状
- 立つ・座る・歩く・足を組むといった際に足の付け根が痛む
- 起床時に足がこわばる・痛みがあるが、しばらくすると解消する
- 足の付け根に痛みがあり、徐々に強くなってきた
- 足の付け根に違和感やだるさがある など
骨や関節・筋肉などの病気
脚の痛みや足の付け根の違和感などの症状がある場合、骨や関節、筋肉などの疾患が関与している疑いがあります。
変形性股関節症
股関節の軟骨がすり減って関節が変形してしまう病気です。幼少期に先天性股関節(亜)脱臼を経験していると発症しやすい傾向があります。
主な症状
初期には、歩きはじめや立ち上がった際に痛みが生じ、それ以外の時には足の付け根・膝の上部・お尻などにこわばりや重さ、だるさを感じる程度です。進行すると痛みが強くなり、安静にしていても痛みが続くこともあります。
股関節脱臼
股関節は骨盤のくぼみに大腿骨の大腿骨頭がはまり込んでいますが、大腿骨頭がくぼみから完全に外れてしまった状態が股関節脱臼です。外れかかっている状態は、亜脱臼とされます。脱臼も亜脱臼も強い衝撃を受けて起こる外傷であり、足の付け根に強い痛みを生じます。早急に整形外科を受診して整復しないと、大腿骨頭壊死を発症するリスクが高くなってしまいますし、足の麻痺を合併することもあります。
強い衝撃を受けて足の付け根や股関節に激しい痛みを起こしている場合にはできるだけ早く受診してください。
大腿骨近位部骨折
大腿骨の骨盤に近い場所に起こる骨折です。激しい痛みを起こし、立つこともできなくなることが多いです。できるだけ早く整形外科を受診してください。
関節リウマチ
免疫異常によって主に関節の内面を覆う滑膜に炎症が起きる病気です。手足の指関節に症状を起こすことが多いのですが、股関節などに痛みや腫れ、こわばりを起こすこともあります。
全身疾患ですから、微熱、倦怠感、食欲不振などを起こすこともあります。起床時のこわばりや痛みといった早期症状で適切な治療を開始することで、悪化させずに症状のない寛解状態を長く続けられる可能性が高まります。
特発性大腿骨頭壊死症
足の付け根にある大腿骨頭の血流が不足して骨が壊死する疾患です。壊死が起こると足の付け根や腰、膝、お尻などに突然痛みが起こります。
腰椎椎間板ヘルニア・腰部脊柱管狭窄症
腰の部分の背骨は腰椎と呼ばれています。腰椎は5つあり、それぞれの間には椎間板というクッションがあります。椎間板が正常な位置から外れている状態を腰椎椎間板ヘルニアと言われています。
腰部脊柱管狭窄症は、腰椎の中で脊髄が通っている脊柱管が狭くなってしまっている状態です。どちらも、脊髄や神経根を圧迫して腰や下肢の痛みやしびれなどの症状を起こします。
腰椎椎間板ヘルニア
通常の位置から外れた椎間板が脊髄や神経根を圧迫して、腰痛、お尻から足にかけての痛みやしびれを起こします。悪化すると排尿障害や排便障害を起こすこともあります。
腰部脊柱管狭窄症
脊髄が通る空間が狭くなって脊髄が圧迫され、腰痛や足の痛み・しびれなどを起こします。足の痛みやしびれは、立ち上がる・歩くなど動作を行うと生じやすく、安静時には起こりにくくなっています。
また歩行して足の痛みが起こった場合、座って少し休むことでほとんどの場合は回復できます。他の疾患との違いとして、足をねじる・あぐらをかくなどの動作では痛みが変化しないことがあげられます。